前回は観光地としても有名な沖縄の橋をご紹介しました。
橋自体がダイナミックで、作りもととても素晴らしいかったですね。
全長が長いものをご紹介してきましたが、今回は比較的コンパクトなものを中心にご紹介します。
大きな橋とはまた違う橋の美しさや、橋から見る景色を楽しめます。
まず最初にご紹介するのは橋から見る景色が美しい橋です。
ワルミ大橋(ワルミおおはし)
形式: アーチ橋
全長: 315m
場所: 今帰仁村、名護市屋我地島
開通: 2010年
この橋を通ったことがある人に橋の印象を聞くとこう返ってくるかと思います。
「すごく便利になった」「できてよかった」「助かる~」 何故かというと、前回ご紹介した大人気観光スポットにもなった古宇利大橋(こうりおおはし)へ行く途中にある橋がワルミ大橋であり、この橋の開通によって古宇利大橋までのアクセスが格段に良くなったからです。
ただ、一方で橋自体はどうだったかというと、意外にも印象に残っていないという人が少なくないと思います。
今までご紹介してきた橋と比べ、ワルミ大橋は全長315mとそこまで長いわけではありません。
(※アーチ橋としては日本国内で5番目の長さですが)
あっという間に通り過ぎてしまうので、印象に残りづらいのかもしれません。
私も実際通り過ぎた後に気づき、Uターンして戻ったくらいです。
ではそのワルミ大橋、一体どこが見どころなのかというと、橋からの景色です。
ワルミ大橋は高いところに架かっています。
そこからは、「沖縄の松島」とも呼ばれる羽地内海(はねじないかい)が一望できます。
前回ご紹介した橋から見る全面海、地平線の景色とはまた違い、たくさんの島々、木々、内海の景色はまた違った情緒を感じられます。 そしてやはり沖縄、内海とはいえ海の色は美しく、それゆえにこの内海と島々の風景が色濃いものになっています。
≪ワルミ大橋≫
http://www.youtube.com/watch?v=fOf4LbNgslo
また、ワルミ大橋からは古宇利大橋が望めます。 遠目から見る古宇利大橋は、全長1,960mの長いストレートラインがより強調され、圧倒されます。
そういった素晴らしい景観を誇るワルミ大橋は、橋直前にちょっとした駐車場があるので、そちらに車を駐車し、橋の歩道を歩いてみるのもおすすめです。
ただし、高所恐怖症の方はご注意を! 私は高いところは平気な方ですが、それでも下をのぞこうとした時に足がすくみました。
沖縄の松島を、是非その目で楽しんでみてください。
天女橋(てんにょばし)
形式: アーチ橋
場所: 那覇市首里城公園内
建造: 1502年
この天女橋は今までご紹介した橋とは趣向が異なる橋です。
申し訳ないのですがご紹介できる動画が見当たらなかったため、こちらの橋は是非「天女橋」で検索してみてください。
この橋は首里城公園北側の円鑑池に架かっている橋で、池の中島にある弁財天堂へ行くために作られた橋です。
今までご紹介した車で通る交通のための橋とはやや目的が異なります。
1502年に造られた石造の橋で、石造アーチ橋としては日本最古のものになります。
日本百名橋のひとつとしても有名です。
当時は多くの石造アーチ橋が作られていて、1502年以前に造られたものも数多く存在していたそうです。
それが第二次世界大戦により、大半が失われてしまったそうです・・・。
残念ですね・・・。
そんな中、この天女橋は歴史を抱え、現在まで残り続けています。
弁天堂と橋の高欄は戦火の被害に合い失いましたが、1968年に弁天堂が復元され、更にその翌年に高欄が修復されました。
おだやかで、質素でもあり、格式の高さも感じ取れる・・・
歴史がしみ込んだその石造りの橋の表情は、他の橋とは一線を画します。
伊計大橋(いけいおおはし)
形式: ポストテンションT桁橋、ランガー桁橋
全長: 158m
場所: 伊計島、宮城島
開通: 1982年
この橋は、行きつくまでにかなり苦労します。
それゆえに、到着した際は感動しました。
うるま市の勝連半島(かつれんはんとう)から海中道路ロードパークでつながる平安座島(へんざじま)へ上陸し、更にそこから宮城島(みやぎじま)へ上陸し、宮城島と伊計島(いけいじま)の間に架かる橋こそが伊計大橋です。
この橋は158mという短い橋ではありますが、島と島をつなぐなんとも言えない味のある橋です。
そして、赤い橋のアーチとコバルトブルーの海、空のコントラストは最高です。 更に、橋の入り口には対になっているシーサーがお出迎えしてくれます。
このシーサーを手前から見る景色は、シーサーの向こう側に赤い橋のアーチと海、空が望め最高の写真スポットです!
≪伊計大橋≫
http://www.youtube.com/watch?v=tN6xcsGxCGg
この橋がかかる伊計島は、総面積1.75km²、人口300人以上いる島です。
この橋の開通のおかげで、伊計島の住民の方々は大変便利になったそうです。
そうですよね、私は今回橋の魅力ということで橋自体の構造やデザイン、橋から見える景色にスポットをあててご紹介していますが、橋本来の役割は交通の便をよくするためのものです。
この伊計大橋も、これ以前にご紹介してきた橋も全て多くの方の生活を便利にするために作られたものであり、安全性や耐久性など、色々な人が研究や実験を重ねた努力と年月の上に建てられたものです。
橋が美しいのは、構造やデザイン、橋から見える景色はもちろんですが、そういった多くの人の努力のたまものだからということが根底にあるからなのかもしれません。
さて、沖縄の橋をいくつかご紹介させていただきました。
私がこの目で見た沖縄の橋には、とても美しい沖縄の海と空、自然を一緒に楽しめるという個性がありました。
まだ沖縄を訪れたことがない方は是非一度沖縄を旅行してみてください。
その時は、今回ご紹介したどこかの橋を見ていただけると嬉しいです。
私はこれからも全国各地の橋を旅行の度にこの目で確かめてこようと思っています。
沖縄とまた違う、その土地その土地の個性が見つかるかもしれませんね。
だから橋はやめられません!
≪参考URL≫
ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%AB%E3%83%9F%E5%A4%A7%E6%A9%8B
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E5%A5%B3%E6%A9%8B
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%A8%88%E5%B3%B6
沖縄離島ドットコム
http://www.ritou.com/spot/view-ikei-ik10.html
沖縄旅行(ジェイトリップツアー)
http://www.jtrip.co.jp/j-okinawa/