沖縄本島から船で約1時間の所にある慶良間諸島。その中の阿嘉島(あかしま)、慶留間島(げるまじま)、外地島(ふかじじま)の3つの島は橋でつながっていて歩いて渡ることができます。
阿嘉島と慶留間島を結ぶ「阿嘉大橋」、慶留間島と外地島を結ぶ「慶留間大橋」。外地島は人が住んでいないけど慶良間空港があって、慶留間大橋は空港への重要な通り道になってますが、今回は阿嘉大橋に注目してみました。
まずは橋のある阿嘉島と慶留間島がどんな所なのか見ていきましょう。
まず阿嘉島は、慶良間諸島の最も西に位置していて、那覇港からフェリーで約90分、高速船でも約50分かかります。島の周囲は約12km、人口は約340人の小さな島ですが、阿嘉島が属している沖縄県島尻郡座間味村の人が住んでいる島の中では2番目に大きな島になります。豊かな自然に囲まれた島で天然記念物に指定されている慶良間鹿も生息しています。観光スポットもあるけれど、自然を楽しむ島といったほうがいいかもしれません。
次に慶留間島は阿嘉島の南に位置していて、周囲約5km、人口約80人の、座間味村の人が住んでいる3つの島の中で最も小さい島です。珊瑚を積んでできた石垣や白いしっくいを塗った屋根など昔の沖縄の面影が残っています。昔ながらの面影を残した島全体が見どころといっていい島でしょう。
そんな2つの島を結ぶ橋が「阿嘉大橋」です。開通したのは平成10年(1998年)、橋の長さは約530m。平成13年(2001年)に土木学会、グッドデザイン賞を受賞している、緩やかにカーブした形がとてもきれいな橋です。
この橋ができるまでは船でしか行き来できなかったそうです。阿嘉大橋が本当に必要だったのか疑問に思っていた人もいたようですが、やはり島の人たちにとっては便利になったんじゃないでしょうか。
フェリーで阿嘉島へ向かっていると着く前に目に入ってくる阿嘉大橋は阿嘉港のすぐそばにあります。橋のすぐ下にある公園から螺旋階段をのぼると橋の上にでます。橋の上からの眺めは、碧くきれいな海が見えるのはもちろん、海の中を泳ぐウミガメの姿が見れる時もあるし、慶良間の島々が見渡せたりと、阿嘉大橋からだから見れるすごくきれいな景色を楽しむことができます。
阿嘉港のすぐ近くだから船を待っているあいだに橋の上に登って景色を楽しむこともできますが、どうせなら景色を眺めながらゆっくりと渡ってほしい橋です。角度を変えれば見えるものも変わるし、阿嘉島から眺める景色と慶留間島から眺める景色を楽しんでみてください。